協業が壊れる3つのパターン
医療機関とスタートアップの協業は、その非対称性から特有の難しさがある。意思決定のスピード、リスク許容度、成果の定義が根本的に異なる中で、双方が満足する協業設計を作るには、初期段階での論点整理が不可欠である。
失敗パターン1:意思決定の主体不在
医療機関側では、「誰がこの協業の最終意思決定者なのか」が曖昧なままプロジェクトが始まることが少なくない。結果、現場のチャンピオンが異動したり、組織改編があったりすると、プロジェクトが突然停止する。
失敗パターン2:成果物の責任分担
「何を、いつまでに、誰の責任で」を明確にしないまま協業が始まると、成果物の品質と納期をめぐる対立が必ず発生する。特に医療機関側の「協力」が必要な場合、その工数を事前に合意することが不可欠である。
失敗パターン3:ステークホルダー合意の順序
協業の初期に関係者全員を巻き込まないことで、後から「聞いていない」という反発が起きる。特に、看護部門、事務局、医事課など、直接の当事者以外の関係者の合意を得る順序が重要である。